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「でんしゃがきた」竹下文子・作 鈴木まもる・絵

大好きなご夫妻の乗り物絵本のシリーズです。
このご夫妻の描く乗り物シリーズはとってもあったかくって大好きなんです。この絵本も、いつもの感じで借りて来ました。
この絵本に描かれているのは、「電車」がある日常です。表紙通勤電車ですが、地下鉄の駅、真夜中の終電列車、新幹線。我々の生活の中にある「電車」と言う乗り物が楽しく明るいタッチで描かれています。

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E5系はやぶさで東京駅から北へ向かう。おじいちゃん、おばあちゃんは東京で過ごしているのかな?そう言えば、もうすぐ北海道新幹線が発車しますね!!「でんしゃ」のある風景にまた一つ新たな歴史が刻まれることになります。

「カンカンカンカン でんしゃがきた」の後に描かれる数々の電車のある日常の風景。
本当に楽しいです。見てるだけでワクワクしますよね!!

ところが、あるページを境に、この絵本の雰囲気はガラッと変わります。

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この町では、そんな「でんしゃ」のある日常が壊されたのです。そして、「その日」を境に「でんしゃ」が来なくなりました。

「こわれたせんろをやっとなおして やっととおれるようになって でんしゃがきた」
「みんなみんなまっていたんだ でんしゃがくるのをまっていたんだ」

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厳密にはこれは機関車ですので「でんしゃ」ではないのですが、そんなことはどうでもいい(勿論、作者もそんな事はわかっておられます)。

三陸鉄道北リアス線の田老駅から走り去る「でんしゃ」の姿を描いた最後のページは....グッと来ます。

勿論、幼い子供たちには深い意味は伝わらないでしょう。それでも姫や小姫には「でんしゃがある日常」が大切なんだって雰囲気は多分伝わっていると思います。さっきまで走っていた「日常」が突然止まってしまう怖さ。そして、「日常」を取り戻すための努力。戻りつつある日常と人々の笑顔。
言葉は少ないですが(絵本ですから)、最後の3枚に描かれた風景に「でんしゃ」とは何かがぎっしり詰まっている感じでした。

三陸の復興と、二度と「でんしゃ」が止まらない事を祈って。。。。「鉄」な親子は勿論ですが、それ以外の全ての人に(大人もね)。お勧めしたい絵本なのです。

この絵本に関する、作者のお二人のブログ記事も合わせてご覧ください。(竹下先生 鈴木先生

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今日であれから丸5年。
私の住む三沢市は(殆ど報道されないけど)それなりの被害を受け、そしてそれなりに復興を果たしたように思えます。
だけど、国道が漁船で塞がれて帰宅困難だったあの日。停電で真っ暗でマイナス10度にまで下がったあの夜、星が不気味なほど綺麗で、家族でスキーウェアを着込んで毛布に包まって過ごしたあの夜を、私は死ぬまで忘れない。
そして、今も復興とは程遠い岩手、宮城、福島の沿岸部の町の事も常に頭に置いておきたい。

地震、津波はきっとまた来るのでしょう。その時のために、あの日の事を忘れずにいる必要があるだろうと思います。

恋するフォーチュンクッキー 三陸鉄道南リアス線ver.もお奨めです。(youtube)
恋するフォーチュンクッキー 三陸鉄道全線開通ver.もお奨めです。(youtube)
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2016.03.11 Fri l 絵本 l コメント (2) トラックバック (0) l top

コメント

Re: 内緒様
あ、見つかっちゃった(笑
2016.03.15 Tue l ばひゅっと2. URL l 編集
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2016.03.15 Tue l . l 編集

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